L'EMPEREUR
ランペルール
ナポレオン法典
<はじめに>
「ランペルール」とは、フランス語で「皇帝」という意味です。そして、フランスで「皇帝」といえば、ナポレオンⅠ世のことを指しています。
その軍事的才能と勇気によって、一将校から司令官、最高司令官、第一執政、皇帝へと、ナポレオンは栄光の階段を上りつめていきます。その人生は、文豪ゲーテに「半神の歩み」と言わせるほど輝かしい生涯だったのです。フランス革命後の激動のヨーロッパ大陸を舞台に、名も力もない一軍人がその才能だけを武器に野望を実現していく……猛々しい情熱にあふれた彼の生き方は、今もなお多くの人の心を熱くふるわせます。
「ランペルール」は、ナポレオンが司令官から皇帝に上りつめるサクセスストーリーです。あなたはフランスの一司令官として栄光の第一歩を踏み出します。が、中央政府はただの一司令官であるあなたのことなどかまってはくれないでしょう。そのような中で、あなたは、輝かしい戦果をあげ、民衆の人気を集めて皇帝となり、ヨーロッパ征服を目指して戦いつづけるのです。
地形の高低や架橋など、よりリアルになったHEX戦、冷静な判断力が欠かせない外交戦略と、ヨーロッパ征服にはナポレオンであるあなたの天才的軍略と政治力こそが必要なのです。
さあ、フランスの栄光とランペルールの偉大さを、ヨーロッパ大陸の壮大なスケールの世界で存分に味わってください。
シブサワ・コウ
<目次>
Ⅰ 「ランペルール」の世界 ゲームの概要・進め方・操作方法についての説明です Ⅱ 権力への渇望 司令官コマンドの説明です Ⅲ ヨーロッパ制覇にむけて 政府コマンドの説明です Ⅳ 硝煙の彼方へ HEX(戦場)コマンドの説明です Ⅴ 時運を待つ! イベントの説明です Ⅵ 大陸軍軍規要綱 データとコマンドの一覧です |
Ⅶ ナポレオン戦記 Ⅷ グラン・ダルメかく戦えり 制海権と上陸作戦について 兵科について 税制について 外交状態について |
<Ⅰ 「ランペルール」の世界>
ランペルールとは
「ランペルール」は、フランス革命後の激動のヨーロッパ大陸を舞台にしたシミュレーションゲームです。あなたは、稀代の英傑ナポレオンとして、祖国フランスの危機を救い、民衆の期待を担って皇帝になり、ヨーロッパの統一を目指します。
ナポレオンの地位が上がり、権限が拡大していく様子を表現するため、司令官と政府という2つのレベルのコマンドを用意しました。ゲーム開始当初、あなたは司令官として、フランスの一都市の行政・軍事を任せられます。司令官コマンドを出して、軍備を整え、交戦国との戦争に勝つことが、あなたの任務です。そうして、民衆の支持を得ていき、第一執政、皇帝となっていきます。そこで、政権を握ったあなたは、司令官コマンドとともに、内政・外交をつかさどる政府コマンドを出して、フランスの国力を充実させ、ヨーロッパ統一を果たしてください。
データとコマンド
「ランペルール」では、当時のヨーロッパ大陸を46都市で表現しています。都市がいくつか集まったものが国家です。それぞれの都市は、住民の数・駐留している軍隊・工業や農業の生産力がそれぞれ異なります。これらを都市データといいます。また、都市では、司令官が政府から統治を任せられ、その下に何人かの軍人が任務に就いています。彼らがそれぞれもっている才能や状態を軍人データといいます。
戦争に勝つには、国家・都市のデータを向上させ、軍備を整えていきます。そのために出す命令をコマンドといいます。
コマンドは軍人に実行させますが、軍人のデータによってその効果が異なりますので、よくデータを把握しましょう。
<政府と都市>
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・ | コマンドや軍人を選ぶとき 十字ボタンで選び、決定するときはAボタンを押します。実行軍人を選択するときにセレクトボタンを押すと、表示されている軍人データ項目が変更されます。そのコマンドの効果に関連する軍人データは緑色で表示されています。決定前にBボタンを押すとキャンセルされます。 |
・ | Y/N? コマンド実行の確認のときなどに表示されます。Y(はい)のときは十字ボタンの←を、N(いいえ)のときは十字ボタンの→を押してください。 |
・ | 数字を入力するとき 十字ボタンの←→で数字のケタを移動させ、↑↓で数字を決めてください。また、←を押し続けると最大値が表示されます。最後にAボタンを押すと決定されます。 |
・ | データとマップの切り替え MAIN画面でBボタンを押すと、データとヨーロッパの地図とを交互に切り替えることができます。コマンド入力するときはAボタンを押してください。 |
・ | 都市を選ぶとき マップ画面で、十字ボタンでマークを動かして、都市に合わせ、Aボタンを押すと決定されます。Bボタンでキャンセルされます。 |
・ | ゲームをセットする
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・ | ゲームを始める
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・ | きのう―HEXせん HEX戦 コンピュータ同士の戦争を見るか見ないかを選びます。 |
・ | きのう―BGM 音楽や効果音を流すか流さないかを選びます。 |
・ | きのう―せいしが 静止画 イベントなどの静止画を表示するかしないかを選びます。 |
・ | きのう―スピード メッセージの表示時間を決めます。 |
・ | きのう―きろく 記録 ゲーム内容を記録します。実行すると、前に記録した内容が消えてしまうので、注意してくだだい。なお、政府レベルのMAIN画面のときは記録はできません。 |
・ | きのう―しゅうりょう 終了 ゲームをやめます。実行したあと、リセットボタンを押しながら電源を切ってください。ゲーム内容を保存したいときは、記録しましょう。 |
1. | ナポレオン登場…1796年3月/司令官時代 ナポレオンはイタリア方面軍司令官としてマルセーユにいます。毎月1回、司令官コマンドを実行します。勝手に持ち場を離れることは許されないので、史実どおりにイタリア方面へ遠征するのがよいでしょう。 シナリオ終了条件:フランス領を9都市にする。 シナリオ開始時の交戦国:イギリス、オーストリア、ナポリ、ヴェネツィア |
2. | 権力への意志…1798年3月/最高司令官時代 ナポレオンは最高司令官としてサンマロにいます。毎月1回、司令官コマンドを実行します。国内をかなり自由に移動できるので、優秀な軍人を集めて、戦争に備えましょう。終了条件をクリアしたら、民衆が待つパリに凱旋しましょう。 シナリオ終了条件:フランス領を12都市にするか、勝利条件都市を4都市占領する。 シナリオ開始時の交戦国:イギリス |
3. | 革命の終結…1802年3月/第一執政時代 ナポレオンはパリにいて、第一執政として政務に就いています。毎月1回の司令官コマンドの他に、3カ月に1回政府コマンドを実行して、外交や、各都市の司令官に指示を与えます。 シナリオ終了条件:フランス領を18都市にするか、勝利条件都市を8都市占領する。 シナリオ開始時の交戦国:なし |
4. | 帝国の栄光…1806年3月/皇帝時代 ナポレオンは皇帝で、パリにいます。毎月1回の司令官コマンドの他に、3カ月に1回政府コマンドを実行します。また、兄弟・息子のいる都市にも月1回、司令官コマンドを実行します。 シナリオ終了条件:全46都市をフランス領にする。 シナリオ開始時の交戦国:イギリス、ロシア、プロイセン、スウェーデン |
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<Ⅱ 権力への渇望>
各データのマークの説明は下記 Ⅵ 大陸軍軍規要綱/都市・政府・軍人のマーク にあります。
MAIN画面
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▶ 制海権と上陸作戦について 地中海・大西洋・バルト海・北海の4つの海域があり、沿岸都市は海域別に都市番号が色分けされています。各海域での保有する船舶の一番多い国が、そこの制海権をもちます。 海路での遠征は、その海域の制海権が交戦国の下にある場合、まず、その国の艦隊との海戦に勝たなければなりません。次に目標都市の防衛艦隊と交戦します。この2つの海戦は結果のみ画面で表示されますが、船舶・兵士を消耗し、損害が大きい場合、撤退を余儀なくされることもあります。海戦に勝利すると、その都市の軍隊との戦闘をHEX戦で行います。交戦国が制海権を持つとき、海路での退却はできません。 <海路遠征>
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・ | ちょうへい 徴兵 予備兵を集めます。3月を起点として1年に1度実行でき、兵士1人につき食糧5が必要です。都市の人口により、1回に徴兵できる人数が異なります。 |
・ | うま 軍馬 軍馬を購入します。軍馬1につき金5が必要で、購入した軍馬は予備馬になります。予備馬がないと、騎兵を編成できません。 |
・ | へんせい 編成 軍人に兵士を割り振り軍団を率いさせます。軍団には歩兵・騎兵・砲兵の3種類の兵科があります。兵士数が0の軍人は自動的に歩兵軍団になります。編成を行うと各軍団の士気値・訓練度が通常低下します。軍人の各兵科の能力に応じて兵科を決め、兵士を割り当てましょう。Bボタンで編成作業をぬけます。 |
・ | えんぜつ 演説 ◆統率 ☆士気値 演説して兵士の士気値を上昇させます。 |
・ | おんしょう 恩賞 ☆忠義度 都市にいる軍人に恩賞を与え、忠義度を高めます。 |
・ | くんれん 訓練 ☆訓練度 兵士を訓練します。都市にいる全軍団の訓練度が上がります。実行する軍人の能力によって、各兵科の上昇する度合が異なります。訓練度が高いとHEX戦で有利です。 |
▶ 兵科について 軍団には次の3種の兵科があります。
<戦争にむけて>
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・ | こうぎょう 工業 ◆経済 ☆工業・物資製造・造船 都市の工業力を上げて、物資の製造量を増やします。沿岸都市では造船力が上昇します。 |
・ | しょうぎょう 商業 ◆経済 ☆商業・間接税 都市の商業力を上げて、間接税の徴収額を増やします。 |
・ | のうぎょう 農業 ◆経済 ☆農業・食糧収穫 都市の農業力を上げて、食糧の収穫量を増やします。 |
・ | いりょう 医療 ◆建設 ☆病院規模 都市の病院規模を上げて、衛生度を高めます。 |
・ | ぐんじん 軍人 軍人とその軍人の率いる軍団を移動します。ほかに、予備兵・金・兵数に応じた食糧も一緒に移動できます。海路では、移動後、船舶は移動先の都市の船舶になります。 |
・ | きんぴん 金品 ◆補給 金・食糧・物資の移動ができます。海路では、移動後、使用した船舶は移動元の都市に戻ります。 |
・ | こっこ 国庫 ◆補給 金・食糧・物資を国庫に納入します。 |
・ | しきん 資金・しょくりょう 食糧・ぶっし 物資 政府に金・食糧・物資を要求します。承認されると国庫から送られます。 |
・ | めんぜい 免税 ☆国税納入 政府に国税納入都市の指定から外してもらいます。承認されると国庫に納入する金の徴収率が低くなります。 |
・ | ぐんじん 軍人・たいほう 大砲・かんせん 艦船 政府に軍人・大砲・艦船を派遣・配備してもらいます。 |
・ | こっか 国家 国データを見たい国家を選択します。金・食糧・物資については国庫の在庫量、食糧充足度・物資充足度・衛生度については支配下の各都市の平均値、軍事費は大砲製造の予算、大砲は都市に配備されていない大砲の数、その他の情報は支配下の各都市の合計です。 |
・ | とし 都市 都市データを見たい都市を選択します。 |
・ | げんえき 現役・よびぐんじん 予備軍人・ほりょ 捕虜 軍人データを見たい軍人を、それぞれの状態ごとに選択します。現役とは都市に配置され軍務に就いている軍人、予備軍人とは軍務に就いていない軍人、捕虜とは戦争で捕虜となりその国に登用されていない軍人です。 |
・ | せいかいけん 制海権 各海域の制海権を握っているのがどの国かを見ます。 |
▶ 税制について 食糧・物資は、地方行政官である都市の司令官に統制・管理されています。司令官は生産された食糧・物資を一度徴収してから住民に供給します。これらを国庫に納入する義務を負うこともあります。食糧・物資は分配や政府コマンドの流通等で増減します。住民から徴収した税金は、一度都市に集められてから、一部国庫に納入されます。 金の流れ 直接税を毎年1月に住民より徴収、一部を国庫に納入します。間接税を3・6・9・12月に徴収、額は商業力に比例します。また、政府に国税納入都市の指定を受けると、直接税をより多く、ほかにも間接税の一部を国庫に納入します。 食糧・物資の流れ 食糧は9月に収穫され都市に入り、3・6・9・12月に住民に供給、4・10月に兵士に支給します。物資は3・6・9・12月に製造され、同時に住民に供給します。また、政府に補給都市の指定を受けると、食糧は11月、物資は5・11月に、その一部を国庫に納入しなければなりません。 <金・食糧・物資の流れ>
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<Ⅲ ヨーロッパ制覇にむけて>
MAIN画面
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(1) | 年・月、元首の身分と名前 |
(2) | コマンド |
(3) | 国名 |
(4) | 軍事費・大砲数・補給都市数・予備軍人数 |
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・ | 国命令 国家全体に関わるコマンドです。青色で表示され、1ターンに2回まで実行可能です。2回実行すると赤色表示になります。 |
・ | 都市命令 都市行政の調整等、支配下の都市に出すコマンドです。各都市につき1回ずつ実行できます。 (情報・一覧コマンドは、他国の情報を含めて何回でも実行でき、緑色で表示されています) |
・ | がいこう 外交 ◆政治 ☆反仏感情 外交コマンドを活用して、対外情報をフランスに有利に導きます。交渉の成否は実行する軍人の政治能力と、相手国の反仏感情によります。なお、同盟締結・友好条約に成功すると、両国の軍人の忠義度・兵士の士気値が上がります。第三国の反仏感情もおおむね低下します。
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・ | ぐんび 軍備
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・ | りゅうつう 流通
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・ | ぼうえき 貿易 ◆経済 ☆反仏感情
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・ | いどう 移動
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・ | はいび 配備
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・ | じんじ 人事
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・ | めいれい 命令 ☆国税納入・補給都市 国内の都市に国庫への納税義務を課します。金をより多く納入する国税納入都市と、食糧・物資を納入する補給都市の2種類があり、両方同時に選択できます。(→Ⅱ 権力への渇望/税制について) | ||||||||
・ | きゅうよう 休養 政府コマンドを終了します。 |
<Ⅳ 硝煙の彼方へ>
他国に遠征したり攻め込まれると、戦争モードに入り、HEX画面に切り替わり、戦闘を行います。
HEX画面
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晴 | 曇り | 雨 | 雪 | 豪雪 |
・ | 攻撃側の勝利 全市街を占拠する。 |
・ | 守備側の勝利 30日間守り通す。 |
・ | 共通 敵軍団を全滅または退却させるか、敵の食糧が0になる。 |
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(1) | 兵科 地の色 攻撃=白 守備=青 援軍=紫 |
(2) | ◎はコマンド終了 ×は混乱状態 |
(3) | 数字は兵士数 |
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山A | 山B | 山C | 山D | 森林 | 草原 | 湿地 |
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浅瀬 | 川 | 湖・海 | 橋 | 氷 | 市街 |
地形 | 歩 | 騎 | 砲 | 守備効果 | 特徴 |
山A | × | × | × | 進入不可 | |
山B | 7 | 6 | 8 | ◎ | 冬は進入不可 |
山C | 6 | 5 | 7 | ||
山D | 5 | 4 | 6 | ||
森林 | 5 | 6 | 7 | ◯ | 砲撃の射界を遮る(同高度の場合) |
野原 | 4 | 3 | 5 | - | |
湿地 | 6 | 7 | 8 | × | 雨天時は移動困難 |
浅瀬 | 8 | 8 | × | ×× | 冬は進入不可 |
川 | 10 | × | × | ×× | 進入で兵士減 冬不可 |
湖・海 | × | × | × | 進入不可 | 北部では冬に結氷 |
橋 | 5 | 4 | 6 | △ | 構築可 砲撃・爆破で落橋 |
氷 | 5 | 5 | 6 | × | 砲撃で砕氷 |
市街 | 4 | 4 | 6 | ☆ |
※ | 守備効果の大きさは、☆、◎、○、ー、△、×、××の順 |
※ | 山の守備効果は高いほど大きい |
※ | 必要機動力は雨、雪、豪雪の順に表の数値より大きくなる |
※ | 山Aから平地まで地形の高さは5段階あります。2以上段差があるHEXへの直接移動できません。また、山Aには進入できません。高低差によって、砲撃の射界が遮られることがあるので、注意しましょう |
・ | 川 歩兵軍団のみ進入できますが、兵士が減ります。 川には、橋を架けることができます。また、爆破・砲撃によって、橋を破壊することもできます。 |
・ | 浅瀬 砲兵軍団は浅瀬に進入できません。 |
・ | 湿地 機動力にかかわらず、砲兵軍団は湿地では1HEXずつしか移動できません。また、移動に失敗して、元のHEXに戻ってしまうこともあります。 |
・ | 天気 天気が悪くなると、移動の際、必要機動力が増します。架橋・爆破・突撃・砲撃も不利になります。 |
・ | 冬 一部の南方の都市を除いて、冬は移動や攻撃に不利な状態になります。山B・川・浅瀬にはどの軍団も入ることができなくなります。湖は凍って進入可能になります。砲撃で湖面の氷が割れることもあります。特に北方の都市では、豪雪になると、移動が非常に困難になり、砲撃も不可能になります。 |
・ | 軍団を選ぶ 十字ボタンで選びたい軍団に ![]() |
・ | 特別コマンド 軍団選択の際、Bボタンを押すと特別コマンドを選択することができます(→Ⅳ 硝煙の彼方へ/特別コマンド)。 |
・ | 移動・攻撃 軍団を選択した後、そのまま十字ボタンで移動・攻撃したいHEXへ ![]() |
・ | HEXコマンド 軍団を選択した後、もう一度その軍団の上でAボタンを押すと移動・攻撃以外のHEXコマンドを選択できます。また、砲兵軍団の砲口のみを変えるときは、さらにBボタンを押してください。 |
・ | 砲兵軍団の砲口 砲兵軍団の砲口は、十字ボタンの↑↓で上下を向き、←→でそれぞれ左回り、右回りに砲口の向きが変わります。Aボタンで決定します。 |
![]() |
・ | 移動(全軍団) 戦場を移動します。移動中に敵軍団に隣接すると、通常は機動力に余裕があっても、それ以上移動はできませんが、敵軍団との兵力差によっては、さらに移動を続けることができます。また、その際、歩兵・騎兵軍団は、そのまま攻撃をかけることもできます。機動力は騎兵が最も大きく、砲兵が最も小さくなりますが、指揮する軍人の統率・戦闘能力、軍団の士気値により機動力は多少異なります(コマンド名表示なし)。 | ||||||||
・ | 攻撃(歩兵軍団・騎兵軍団のみ) 隣接した敵軍団を攻撃します(コマンド名表示なし)。 | ||||||||
・ | とうそつ 統率(司令官のみ)
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・ | たいき 待機(全軍団) その場で待機します。士気値の低い軍団は士気値が上がります。 | ||||||||
・ | たいきゃく 退却(全軍団) ☆士気値・混乱 隣接する自国の都市に退却します。退却した軍団は率いる軍人の忠義度が低いと、勝手に退却することもあります。退却した軍団の士気値は、大きく下がります。また、退却中に軍人が捕らえられたり、兵士が脱落・逃亡して減ることがあります。 退却可能な都市がないと、全滅した軍団の軍人は市街に逃げ込み、民間人になります。彼らは、改めて予備軍人として登用されることもあります。なお、司令官が退却しても負けとならず、残った軍人が代わりに司令官となり、戦争は続行されます。 | ||||||||
・ | はし 架橋(歩兵軍団のみ) ◆建設 隣接する川HEXに橋を架けます。成否は実行する軍人の建設能力・兵士数・天気によります。 | ||||||||
・ | ばくは 爆破(歩兵軍団のみ) ◆建設 隣接する橋を爆破します。成否は実行する軍人の建設能力・兵士数・天気によります。 | ||||||||
・ | とつげき 突撃(騎兵軍団のみ) ◆騎兵 敵軍団の全滅と、そのHEXの占領を目的に、何度も敵軍団まで押しよせては、攻撃を繰り返します。 | ||||||||
・ | ほうげき 砲撃(砲兵軍団のみ) ◆砲兵・訓練度 射程範囲はHEXの色によって表示されます。砲兵能力・訓練度により命中度・砲撃回数が異なります。 | ||||||||
・ | ほうき 放棄(砲兵軍団のみ) 大砲を放棄して歩兵軍団になります。実行すると、大砲はなくなり、士気値が低下します。 |
・ | じょうほう 情報 日付・戦場都市名・天候・両軍の戦力が表示され、何かボタンを押すと、HEXの全体マップを見ることができます。もう一度ボタンを押すと、軍団選択に戻ります。 |
・ | しゃかい 射界 敵砲兵軍団の射界がHEXの色によって表示されます。 |
・ | ぜんぐんたいき 全軍待機 コマンドを出していない軍団すべてをその場で待機させ、そのターンを終了します。 |
<Ⅴ 時運を待つ!>
定例イベント
毎年必ず起きるイベントです。
・ | 人口増加 3月に人口が増加します。 |
・ | 都市データ低下 2月に都市の軍人忠義度・士気値・訓練度・工業力・農業力・商業力が通常、低下します。 |
・ | 税収 都市には、住民から1月に直接税、商業関係より3・6・9・12月に間接税が入ります。国庫には、各都市から1月に直接税、国税納入都市から3・6・9・12月に間接税が入ります。 |
・ | 収穫 都市には、9月の収穫で食糧が入ります。国庫には、補給都市から11月に食糧が入ります。 |
・ | 製造 都市には、3・6・9・12月に物資が入ります。国庫には、補給都市から3・6・9・12月に物資が入ります。 |
・ | 軍人給与支払・船舶維持費支払 都市では、4・10月に軍人の給与と船舶の維持費を支払います。 |
・ | 供給 都市では、住民に3・6・9・12月に、食糧と物資をそれぞれ供給します。食糧・物資が足りないと、それぞれの充足度が下がります。 |
・ | 支給 都市では、兵士に4・10月に食糧を支給します。食糧が足りないと脱走する兵士が出て兵士数が減ります。 |
・ | 衛生度変動 1・4・7・10月に衛生度が変動します。 |
・ | 大砲製造 3・6・9・12月に製造された大砲が政府に入ります。 |
・ | 反仏感情上昇 2・5・8・11月に他国の反仏感情が上昇します。 |
・ | 軍人登場 3月に新しく軍人が登場し、予備軍人になることがあります。 |
・ | 軍人離反 5・11月に忠義度の低い軍人が離反し、他国に亡命することがあります。 |
・ | スト・内乱 食糧・物資充足度が低いと、住民がストや内乱を起こします。ストが発生すると、都市の産業活動が停滞し、間接税徴収・物資製造が半減します。内乱が発生すると都市の各データが低下します。 |
・ | コレラ・ペスト 衛生度が低いとコレラやペストが発生しやすくなります。都市の各データが低下します。被害は病院規模の大きさにより、ペストの方が被害が大きくなります。 |
・ | 冷害・凶作・豊作 冷害は夏に発生し、その都市は凶作になり、農業力が低下し、9月の食糧収穫高が少なくなります。豊作は9月に発生し、その年の食糧収穫高が高くなります。 |
・ | スペイン人民蜂起 他国がスペイン領を占領しているときに発生します。スペイン軍の予備兵・士気値・食糧が増大します。 |
・ | ゲリラ襲撃・コサック襲撃 スペイン・ロシアの領土を占領しているときに発生します。その都市の兵士・予備兵が減少します。また、スペイン・ロシア方面に輸送中、ゲリラ・コサックに襲撃され、金品が奪われることがあります。 |
金 | 食糧 | 物資 | その他 | |||
春 | 3 | 間接税徴収△ | 製造△ | 冷害 (夏のみ) スト 内乱 コレラ ペスト |
人口増 軍人登場 | |
間接税納入▼ | 住民供給▽ | |||||
4 | 軍人給与▽ | 衛生度変動 | ||||
船舶維持費▽ | 兵士支給▽ | |||||
5 | 国庫納入▼ | 軍人離反 | ||||
夏 | 6 | 間接税徴収△ | 製造△ | |||
間接税納入▼ | 住民供給▽ | |||||
7 | 衛生度変動 | |||||
8 | ||||||
秋 | 9 | 間接税徴収△ | 収穫△ | 製造△ | ||
間接税納入▼ | 住民供給▽ | |||||
10 | 軍人給与▽ | 兵士支給▽ | 衛生度変動 | |||
船舶維持費▽ | ||||||
11 | 国庫納入▼ | 軍人離反 | ||||
冬 | 12 | 間接税徴収△ | 製造△ | |||
間接税納入▼ | 住民供給▽ | |||||
1 | 直接税徴収△ | 年齢増加 衛生度変動 | ||||
直接税納入▽ | ||||||
2 | データ低下 |
<Ⅵ 大陸軍軍規要綱>
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兵士数 | 国税納入 | 補給都市 | 軍事費・武器工場 | 歩兵軍団 | 騎兵軍団 |
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砲兵軍団 | 軍団総数 | 予備兵 | 予備馬 | 予備砲・国大砲数 | 反仏感情 |
![]() | ![]() | ![]() |
![]() | ![]() | ![]() |
金 | 工業 | 食糧充足度 | 病院規模 | 食糧 | 商業 |
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![]() | ![]() | ![]() |
物資充足度 | 衛生度 | 物資 | 農業 | 人口 | 船舶 |
データ | 内容・関連事項 | 最大値 | |
せいじ(せい) | 政治能力 | 外交交渉に影響 | A |
けいざい(けい) | 経済能力 | 貿易交渉、工業・農業・商業への投資に影響 | A |
ほきゅう(ほき) | 補給能力 | 分配・金品移動・徴収・国庫への不定期納入に影響 | A |
けんせつ(けん) | 建設能力 | HEX戦での架橋・爆破・医療への投資に影響 | A |
とうそつ(とう) | 統率能力 | 軍団指揮能力 演説・激励に特に影響 | A |
ほへい(ほへ) | 歩兵能力 | 歩兵軍団を率いる能力 | A |
きへい(きへ) | 騎兵能力 | 騎兵軍団を率いる能力 | A |
ほうへい(ほう) | 砲兵能力 | 砲兵軍団を率いる能力 命中度・砲撃回数に影響 | A |
ちゅうぎ(ちゅう) | 忠義度 | 忠誠の度合 離反・退却に影響 恩賞で上がる | 100 |
けいけん(EXP) | 経験値 | コマンド実行で上がる 経験値100でいずれかの能力が上がる | |
とし(とし) | 年齢 | 軍人の年齢 1月に上がる | |
軍団の種類 | 率いている軍団の兵科 | 兵士0は歩兵 | |
兵士 | 率いている軍団の兵士数 | 200 | |
士気値 | 軍団の戦闘意欲 | 演説で上がる 戦争中変動する 低いと混乱しやすく回復しにくい | 100 |
訓練度 | 軍団の訓練度 | 訓練で上がる | 100 |
データ | 内容・関連事項 | 最大値 | |
人口 | 都市の住民数 | 徴兵人数・直接税徴収に影響 3月に増加 コレラ・ペスト・内乱で減少 | 9999 |
金 | 金の量 | 1月の直接税 3・6・9・12月の間接税徴収で増加 4・10月の軍人給与・船舶維持費で減少 |
9999 |
食糧 | 食糧の量 | 9月の収穫で増加 3・6・9・12月の住民供給、4・10月の兵士支給で減少 11月の国庫納入(補給都市)で減少 |
9999 |
物資 | 物資の量 | 3・6・9・12月の製造で増加 3・6・9・12月の住民供給で減少 5・10月の国庫納入(補給都市)で減少 |
9999 |
商業 | 間接税の徴収力 | 投資で上昇 間接税徴収に影響 ストで赤表示 | 100 |
農業 | 食糧の生産力 | 投資で上昇 収穫に影響 (現在の生産力/上限)で表示 冷害で赤色表示 | |
工業 | 物資の製造力 | 投資で上昇 物資・船舶の製造に影響 ストで赤表示 | 100 |
国税納入 | 政府が指定 | 陳情で免除可能 直接税・間接税の国庫納入に影響 | |
補給都市 | 政府が指定 | 陳情で免除可能 指定都市は食糧・物資を国庫に納入 | |
食糧充足度 | 住民の食糧の充足の度合 | 供給・分配で上下 低いと内乱・スト発生 供給率低いと赤表示 | 100 |
物資充足度 | 住民の物資の充足の度合 | 供給・分配で上下 低いと内乱・スト発生 供給率低いと赤表示 | 100 |
病院規模 | 病院施設の規模 | 投資で上昇 衛生度に影響 | 100 |
衛生度 | 衛生の充実度 | 病院規模・食糧・物資充足度により上下 コレラ・ペストの発生率に影響 | 100 |
船の数 | 船舶の数 | 陳情・建造で増加 維持費は船舶1で金5 | 100 |
武器工場 | 武器製造工場 | 軍事費の上限・大砲製造量に影響 | |
軍団 | 歩・騎・砲各軍団の数 | 最大計15 | |
予備兵 | 未配属の兵士 | 戦場での投入可能 | |
予備馬 | 未配属の軍馬 | 騎兵軍団編成に必要 軍馬1に兵1で編成 | 999 |
予備砲 | 未配属の大砲 | 砲兵軍団編成に必要 大砲1に兵5で編成 | 999 |
兵士数 | 全軍軍団の兵士数 | 内乱・コレラ・ペストで減少 | 3000 |
士気値 | 全軍団の戦闘意欲の平均値 | 演説で上昇 2月下降 | 100 |
訓練度 | 全軍団の訓練度の平均値 | 訓練で上昇 2月下降 | 100 |
データ | 内容・関連事項 | 最大値 | |
補給都市数 | 補給都市の数 | 指定都市は食糧・物資を国庫に納入 | |
金 | 国庫にある金の総額 | 1月の直接税 3・6・9・12月の間接税徴収で増加 3・6・9・12月の大砲製造で減少 |
50000 |
食糧 | 国庫にある食糧の在庫量 | 11月の国庫納入で増加 | 50000 |
物資 | 国庫にある物資の在庫量 | 5・10月の国庫納入で増加 | 50000 |
商業 | 都市の商業力の合計値 | ||
農業 | 都市の農業力の合計値 | ||
工業 | 都市の工業力の合計値 | ||
食糧充足度 | 国内の食糧充足度の平均 | ||
物資充足度 | 国内の物資充足度の平均 | ||
衛生度 | 国内の衛生度の平均 | ||
船の総数 | 国内の船舶の総数 | ||
軍事費 | 大砲製造費 | 国内の武器工場のある都市の数×200が上限 通常金50で大砲1を製造 | |
大砲 | 配備可能な大砲数 | 配備で予備砲になる | |
予備軍人 | 国内の軍務に就いていない軍人 | 派遣で現役軍人になる 捕虜登用で捕虜が予備軍人になる | |
捕虜 | 捕虜になった他国の軍人 | 捕虜登用で予備軍人になる | |
同盟国 | 外交で不戦同盟締結 | 貿易可能 戦争時に守備側同盟国より援軍あり | |
有効年数 | 同盟の残り年数 | ||
友好国 | 友好条約締結国 | 貿易可能 貿易停止通告で無関係国 | |
無関係国 | 国交のない国 | ||
交戦国 | 宣戦布告により交戦状態のある国 | 不戦同盟で一時停戦 | |
反仏感情 | フランスに対する敵対心 | 高いと貿易不利・外交交渉難航・宣戦してくる 貿易・友好・同盟の成功により緩和 2・5・8・11月に自然上昇 |
|
制海権 | 各海域の制海権の所属国 | 沿岸都市の船舶数により決まる |
コマンド | サブコマンド | 内容・関連事項 |
えんせい | りくから | 交戦国の隣接都市に攻め込む 最大10軍団まで |
うみから | 交戦国の同じ海域の沿岸都市に攻め込む 制海権に注意 | |
ぐんたい | ちょうへい | 予備兵を集める 年1回可能 兵士1につき食糧5必要 |
うま | 予備馬を買う 軍馬1につき金5必要 | |
へんせい | 各軍人の軍団の兵科を指定 兵・軍馬・大砲を割り当てる | |
えんぜつ | 演説をして軍団の士気を上げる | |
おんしょう | 軍人に金を与えて忠誠度を高める | |
くんれん | 軍団の訓練度を上げる 都市の全軍団の訓練度が上がる | |
とうし | こうぎょう | 工業力の上昇を目的に投資する |
しょうぎょう | 商業力の上昇を目的に投資する | |
のうぎょう | 農業力の上昇を目的に投資する | |
いりょう | 病院の規模拡大を目的に投資する | |
きょうきゅう | しょくりょう | 住民への食糧供給度の高低を変更する |
ぶっし | 住民への物資供給度の高低を変更する | |
いどう | ぐんじん | 現役軍人を隣接都市に移動 予備兵・金・食糧も同時移動可能 移動する軍人の率いる軍団も同時に移動 |
きんぴん | 金・食糧・物資を隣接都市に移動 | |
こっこ | 金・食糧・物資を国庫に不定期納入 | |
ぶんぱい | しょくりょう | 住民に食糧を分配して、食糧充足度を上げる |
ぶっし | 住民に物資を分配して、物資充足度を上げる | |
ちょうしゅう | 金・食糧を臨時徴収 都市内政関係のデータ下がる | |
ちんじょう | しさん | 金を要求する |
しょくりょう | 食糧を要求する | |
ぶっし | 物資を要求する | |
めんぜい | 国税納入都市の指定から外してもらう | |
ぐんじん | 軍人の派遣を要求する | |
たいほう | 大砲の配備を要求する | |
かんせん | 船舶の配備を要求する | |
きゅうよう | 何もしないでターンを終える | |
じょうほう | 国家・都市・軍人等のデータをみる | |
いちらん | 情報の一覧をみる | |
ちず | ヨーロッパの地図をみる |
コマンド | サブコマンド | 内容・関連事項 |
がいこう ◎ |
どうめい | 他国との不戦同盟の締結 交戦国との停戦 |
ゆうこう | 無関係国との友好条約の締結 成功で貿易可能 | |
ぼうえきていし | 友好国への貿易停止の通告 通告後無関係国になる 交戦国以外への第三国への貿易停止要請 | |
せんせんふこく | 無関係国・友好国に対して宣戦の布告 | |
ほりょこうかん | 捕虜の交換の申し入れ 1人につき金1000との交換もあり | |
ぐんび ◎ |
ぐんじひ | 大砲製造費の額の決定 |
とうよう | 捕虜を自国の予備軍人に登用する | |
りゅうつう ◎ |
しょくりょう | 国庫の食糧を全都市に均等に流通 |
ぶっし | 国庫の物資を全都市に均等に流通 | |
ぼうえき ◎ |
ゆにゅう | 食糧・物資を輸入 相手国は同盟国・友好国に限る |
ゆしゅつ | 食糧・物資を輸出 相手国は同盟国・友好国に限る | |
いどう | ぐんじん | 軍人を隣接都市に移動する |
きんぴん | 都市の金・食糧・物資を他都市に移動 | |
こっこ | 国庫の金・食糧・物資を都市へ輸送 | |
かんたい | 都市の船舶を、同じ海域または隣接海域の都市に移動 | |
はいび | たいほう | 生産された大砲を都市に配備 |
ぞうせん | 沿岸都市に造船を命令 船舶1につき金100必要 建造数は都市の工業力による 金は国庫から支払う | |
ふねはいき | 船舶の廃棄を都市に命令 | |
じんじ | にんめい | 都市の司令官の交代を命令 |
はけん | 予備軍人を都市に派遣して現役軍人にする | |
よびえき | 都市にいる現役軍人を予備軍人にする | |
めいれい | 都市の納税義務の指定 国税納入都市と補給都市の2種 | |
きゅうよう | 政府コマンドを終了する | |
じょうほう | 国家・都市・軍人の情報をみる | |
いちらん | 情報の一覧をみる |
コマンド | サブコマンド | 内容・関連事項 |
移動(表示なし) | 移動する 歩兵・騎兵は移動攻撃可能 | |
攻撃(表示なし) | 隣接する敵軍団を攻撃する 砲兵は不可能 | |
とうそつ | 司令官のみ実行できる | |
げきれい | 自軍団・隣接軍団の士気を上げる | |
かいふく | 混乱した軍団を回復させる | |
どういん | 自軍団・隣接軍団のうち歩兵軍団に予備兵を投入する | |
とうにゅう | 予備軍団を投入する 守備側のみ可能 | |
たいき | その場で待機する | |
はし | 川に橋を架ける 歩兵のみ可能 | |
ばくは | 橋を爆破する 歩兵のみ可能 | |
たいきゃく | 戦場から隣接都市に退却 海路遠征の場合、制海権に注意 | |
とつげき | 敵軍団の全滅を目的に連続攻撃をかける 騎兵のみ可能 | |
ほうげき | 敵軍団を大砲で遠距離攻撃する | |
ほうき | 砲兵軍団が大砲を放棄して歩兵軍団になる | |
じょうほう | 戦場の情報をみる | |
しゃかい | 敵砲兵軍団の射界をみる | |
ぜんぐんたいき | コマンド未実行の全軍団を待機させターンを終了する |
<Ⅶ ナポレオン戦記>
荒野の獅子、目覚める!
地中海にうかぶ貧しい小島コルシカ。フランスからの屈辱的な支配をうけていたこの島から、ヨーロッパを揺るがす英傑が登場した。その名はナポレオン・ボナパルト。「荒野の獅子」という意味の名をもち、貧乏貴族の出身である彼は、優秀な成績でパリ士官学校を卒業するが、金にも家柄にも恵まれぬ身の上では、立身出世など思うべくもなかった。しかし、フランス革命の嵐が、一砲兵将校の運命を大きく変える。トゥーロン港攻略、パリの暴徒鎮圧と、王党派や革命を喜ばぬヨーロッパ列強の派遣軍を退けたナポレオンを、革命政府はイタリア方面軍司令官に任命したのである。ときに1796年、陸軍砲兵少将ナポレオン・ボナパルト26歳、異例のスピード出世であった。
兵に次ぐ!
「なんだい、こんど来た司令官閣下は? 青白くて頭デッカチ おまけにチビで青二才ときてやがる」
「あんな若造に司令官がつとまるもんか」
着任したニースで、ナポレオンを待っていたものは、ボロの装備にゆるんだ軍紀、そして侮蔑と嘲笑だった。配下になる将校たちですら脱帽もせず、ジロジロと司令官を眺めだす始末である。ナポレオンはこれら、マッセナ、オジュロー、ベルティエらを黙ってにらみつける。と、その鋭い眼光にひるんだ大男たちは、直立不動で自己紹介をはじめるのだった。
次にナポレオンは兵士たちの前にすすみ、演説をはじめた。「兵士諸君! 武器はおろか、衣食さえも満足にない君たちがささえるフランス政府は、諸君に何も与えることができないのだ。それでも、君たちは祖国を守り通す勇気をもつ者であると、私は信じている。私は諸君を世界一の沃野に連れていこうと思う。諸君の眼下には、実り多き大地と富み栄える街の灯が広がることだろう。栄光が、名誉が、富が、君たちを待っている! イタリア遠征軍の兵士たちよ、勇猛かつ精敢であることを!」
兵士たちの間にどよめきが走った。ナポレオンの言葉は兵士ひとりひとりの胸に響きわたったのである。戦う前から負け犬のようだったフランス軍は、新司令官の指揮の下、イタリアへの進撃を始めると、鉄の軍隊に変貌した。
ロディの死闘
北イタリアの要衝ミラノ目指して快進撃を続けるフランス軍に対し、オーストリア軍の精鋭は河向こうのロディに布陣した。兵力は倍以上、騎兵と砲兵もオーストリア軍が優勢である。河に1本だけかかっている橋の上を、果敢に突撃するフランス軍に、オーストリア軍は猛烈な集中砲火を浴びせた。橋の上は死体の山で埋まり、河は血で朱に染まった。敗色濃厚となったフランス軍は、ジリジリと後退をはじめた。
そのとき、軍旗をひるがえし、たった一人で突撃していく将校がいた。ほかならぬ総司令官ナポレオン・ボナパルトである。「勇気ある者は、我に続け!」司令官を死なせてならじと、マッセナが走る。ベルティエ、マルモン、ランヌが続く。勇気を取り戻した兵士たちも、戦友の死体を踏み越えて突撃。死を恐れぬフランス兵の気迫はオーストリア軍を退却させたのだった。(あの弾丸の雨あられの中で、かすり傷ひとつ負わないとは! 俺には幸運の女神がついている。ひょっとすると俺は運命に選ばれた人間なのかもしれんぞ……)
彼の胸に野心が芽生える中で、フランス軍は、カスティリヨーネ、アルコーレ、リヴォリとオーストリア軍を撃破し、北イタリアを平定、オーストリアの首都ウィーンにせまった。たまらず和平を申し出たオーストリアと講和条約を結んだナポレオンは、熱狂的な市民のむかえる中、パリに凱旋する。
祖国は我が腕に
反革命側の諸外国から袋叩きにされていたフランスは、イタリア遠征におけるナポレオンの勝利によって、ささやかな平和をみることができた。しかし、国内は内乱や粛清がつづき、政府要人は権力争いと私腹肥しに終始し、市民の不満と革命への失望は頂点に達していた。傾いた国家財政と威信を取り戻してくれる英雄の登場が、市民の間で望まれた。常勝将軍ナポレオンの人気はたかまり、彼を恐れた総裁バラスらは、実質のないイギリス方面軍最高司令官に任命した。事実上の左遷である。
強力な海軍をもつイギリスを攻略するなど無理である。ナポレオンはイギリス経済に打撃を与えるため、エジプト遠征に踏みきった。援軍も補給も届かない砂漠で苦戦するフランス軍は「兵士諸君! 四千年の歴史が、ピラミッドの頂上から諸君の戦いを見ているぞ!」と励ますナポレオンの指揮の下、連勝を続けるのだった。
一方、ナポレオンのいないヨーロッパ各地ではフランス軍の敗退が相次ぎ、イタリアはオーストリアに奪われてしまった。民衆は、かつて数々の戦勝によって平和と栄光をもたらした常勝将軍の帰還を待ち望んだ。祖国の情勢を知ったナポレオンはすぐさまパリへ向かった。胸にひとつの決意を固めて……。
雪のアルプスを越えて
パリにもどったナポレオンは、弟リュシアンや外相タレイランの協力と、民衆・兵士の支持をもとに、クーデターを成功させ、臨時執政政府を成立。ブリュメール18日の政変である。
第一執政となったナポレオンの前には、法の整備、経済の復興、軍の再編成と、多くの問題が山積みになっていた。しかし、解決するには時間がなかった。フランスの国力の充実を恐れたヨーロッパ各国が第2回対仏大同盟を締結したからである。ナポレオンはこれを叩かねばならない。
彼は再びイタリア遠征を計画した。これ対しオーストリアも軍備を整えて待ちかまえていたのであった。
北イタリアのジェノバではマッセナの軍が、オーストリア軍に包囲されていた。前回と同様海岸沿いを進撃し、マッセナを救援するという参謀たちの主張を、ナポレオンはしりぞけた。「海岸沿いを進攻するスートは、当然、敵も予想し守りを固めているに違いない。数で劣勢な我が軍が、圧倒的な勝利を得るには、相手の意表をつくしかない」
進攻ルートを示すその指先には、アルプス山脈があった。
昔、カルタゴの勇将ハンニバルが、アルプスを越えてローマに攻めこんだことがあった。しかし、近代装備の軍隊が雪のアルプスを越えるなど思いもよらないことだったのである。行軍は難渋をきわめた。とくに大砲は可能な限り分解して、人力で運ばなくてはならなかった。春の雪解けは、ともすれば雪崩をおこし、多くの兵士が谷底に墜ちていったのである。
しかし、フランス軍は行軍をつづけ、北イタリアでオーストリア軍とぶつかった。マレンゴ会戦である。パリに敗報が伝わるほどフランス軍は劣勢であったが、エジプトから参戦していたナポレオンの親友ドゼー将軍の部隊が突撃し、乱れた敵にケレルマンの騎兵が追いうちをかけると、オーストリア軍は雪崩をうって敗走した。しかし、この勝利の立て役者ドゼーは敵弾に胸を撃ち抜かれて戦死してしまった。
皇帝ナポレオン
マレンゴ会戦がヨーロッパ各国に与えた影響は大きかった。フランスにはうかつに手を出せないことに気づいた各国の反仏感情は急速に緩和し、宿敵イギリスさえも和平条約を締結したのである。その間、ナポレオンは内政に専念することができた。
そんな平和も束の間、第一執政を亡き者にしようとする暗躍が生じた。王党派の残党とイギリスがナポレオン暗殺を謀ったのである。幸い、大事にはいたらなかったが、ここにひとつの動きが生まれた。ナポレオンを皇帝にすることで、その身の安全をはかり、それがフランスの安定につながるという考えである。警察大臣を歴任していたフーシェの動議は議会を通り、国民投票にかけられた。賛成365万2千に対し、反対3千余。
1804年12月、戴冠式はノートル=ダム大寺院でおこなわれた。
ここに、ナポレオン・ボナパルトは、フランス皇帝ナポレオンⅠ世となったのである。
風雲! ヨーロッパ大陸
ナポレオンが即位すると、ヨーロッパの動きはにわかに風雲急を告げる。皇帝ナポレオンの下、フランスが強大になることを恐れた各国は、互いに手を結んだのである。オーストリア、プロイセン、ロシア、そしてイギリス……。
この第3回対仏大同盟の中心である仇敵イギリスを屈服させるため、陸軍の精鋭は英仏海峡周辺に集結した。
ベルナドット、ネイ、マルモン、ランヌ、ダヴー、スルト、ミュラ、ベシェール、オジュロー……。
グラン・ダルメ(大陸軍)と称されるこの大軍団は、これら優秀な将軍たちに率いられ、総兵力は22万を数えた。ドーバー海峡の制海権を一時でも得ることができれば、イギリス本土制圧も可能と思われた。ナポレオンはトゥーロンのフランス地中海艦隊に、ジブラルタル海峡を封鎖しているイギリス艦隊を突破させ、フランス大西洋艦隊やスペイン艦隊と合流し、制海権を握って一気にイギリス本土に上陸することを計画した。
これに対し、フランス東部守備軍が手薄とみたオーストリアとロシアの軍勢は、国境目指して進撃してきたのである。ヨーロッパ大陸は再び血なまぐさい硝煙につつまれようとしていた。
圧勝! 三帝会戦
フランス東部国境の危機を知るや、ナポレオンはためらうことなく、グラン・ダルメを反転させた。不意をつかれたオーストリア軍はウルムで防戦するが、フランス軍はこれを難なくけちらし、ウィーン目指して進撃した。一方、老将クトゥーゾフ率いるロシア軍は、ウルムの敗戦を知ると、後退をはじめた。
そのとき、陸では無敵の快進撃をつづけるナポレオンのもとに、悪い知らせが届いた。フランス・スペイン連合艦隊が、トラファルガル沖で名提督ネルソン率いるイギリス艦隊に、惨敗を喫したのである。ナポレオンが夢にまでみたイギリス本土上陸計画は、水の泡となってしまった。
ウィーン入城をはたしたナポレオンとしては、大陸にいる敵を撃破していくほか道がなかった。そのころ、オーストリア皇帝フランツⅡ世と、ロシア皇帝アレクサンドルⅠ世がウィーン北方で合流し、兵力8万に達していた。それだけでも、ウィーンにいるナポレオン軍より優勢である。まして、他所にいる敵軍が加わると、さらに勝ち目がなくなる。
3人の皇帝はアウステルリッツで対陣した。ナポレオンは早期決戦を狙い誘いをかける。手薄なフランス軍右翼に、連合軍は猛攻撃をかけるが、その結果、中央のプラッツェン高地がガラあきになった。すかさず、スルト、ランヌ、ミュラの軍が突撃すると、たまらず連合軍は退却する。凍結したテルニッツ湖をわたって逃げるロシア軍に、フランス軍が砲撃を浴びせると、湖面が割れ多くの兵が溺死した。圧倒的な勝利である。
くしくも、ナポレオンの皇帝即位一周年の記念日であった。
大陸封鎖令発動!
戦いの2日後、オーストリアはフランスと和平に応じる。翌年、ナポレオンは一族や配下の将軍を、周辺諸国の統治者にした。フランスの、いわば衛星国にすることによって、フランスの防備をかためることが狙いであった。こうしたフランスの動きに、危機感を深めたプロイセンと、それを後押しするイギリス、ロシアらは第4回対仏大同盟を結成した。
思えば、ここまでナポレオンはイギリスの影に苦しめられてきた。強大な海軍と工業力をもつイギリスは、フランスの強大化を恐れ、ヨーロッパ各国に資金と兵器を援助し、ことごとくフランスに敵対してきた。ナポレオンとしては、ヨーロッパ全土を掌握した上で、イギリスを孤立させ、経済的に締め出すほか、名誉ある平和を実現する道はなかった。
プロイセンを徹底的に叩くことを決意したナポレオンは、イエナ、アウエルシュタットで、プロイセン軍を散々にうち負かし、ベルリン入城をはたすと、ここで大陸封鎖令を発した。
貿易立国イギリスとの貿易を禁じたこの封鎖令で、イギリス経済は深刻な打撃を受けたのである。
さらに軍を進めたナポレオンは、プロイセンの応援にきたロシア軍をアイラウで撃退、次のフリートラント会戦ではロシア軍を容赦なく撃破し、ティルジット、ケーニヒスベルグを占領した。戦争継続能力を失ったロシアは和平を乞う。ティルジットの和約である。これにより、プロイセンはドイツの一小国に転落し、ロシアはフランスと同盟、大陸封鎖令は完成した。
見えない敵を追って
大陸封鎖令は功を奏したかにみえた。が、困ったのはイギリスだけではなかった。イギリスの物資が入らず、食糧を売ることもできず、生活に窮したヨーロッパの民衆の中に反仏感情がたかまった。そのひとつ、イベリア半島にイギリス軍が上陸、フランス軍と戦闘にはいったが、後方ではイギリスにあおられたゲリラが、フランス軍を悩ますのだった。戦争は泥沼化した。
「ピレネーを越えるとそこはアフリカだった……」
一向に進展しない戦況と、激しい南ヨーロッパの気候は、ナポレオンにとって、アフリカの砂漠のように思えるのだった。
フランス軍の苦戦をみてオーストリアは懲りずに立ち上がる。しかし、敏速に軍を返したナポレオンは、アーベンスベルク、エックミュールと連破した。つづくアスペルンの戦いでは、3倍の敵の前に敗北を喫し、ランヌ元帥を死なせてしまったものの、つづくヴァグラムの戦いでは、数の優勢を得るや、オーストリア軍を撃ちのめし、敗退させたのであった。
ささやかな幸福のかげに
小さな平和が訪れた。ナポレオンはこの平和を少しでも長くつづかせようと考えていた。そんな折、オーストリアの外相メッテルニヒより、皇女マリー・ルイーズをフランス皇后にという打診があった。子供のできない皇后ジョゼフィーヌと離別し、オーストリア皇族と親族になることは、跡継ぎのことにしろ、外交の面にしろ、大きな意義がある。
1810年、フランス皇帝ナポレオンⅠ世はオーストリア皇女マリー・ルイーズと再婚した。翌1811年3月、パリの空には皇太子誕生を告げる祝砲が鳴り響いた。市民たちは見知らぬ同志まで肩を抱き合って歓声をあげた。これでフランスの安泰は約束され、国民は未来への明るい希望にわいた。
ところが、ここにフランスとオーストリアが親密になることを快く思わない国があった。東の大国ロシアである。ポーランド問題における領土要求が通じないとみるや、大陸封鎖令からの脱退を宣言した。そして、イギリスと手を握り、軍備を増強し、公然と敵対行動を始めたのだった。
不死鳥はばたく
ロシアとの和平が成らぬとみたナポレオンは、ロシア遠征を決意した。ロシアを完全に屈服させれば、不安定なスペイン情勢も落ち着き、大陸封鎖令は完璧なものとなる。そうなれば、イギリスも講和に応じるしかなくなるだろう。
グラン・ダルメが東へ向かった。
総司令官大元帥ナポレオンⅠ世以下、参謀総長ベルティエ元帥、ネイ、ダヴー、ミュラ、ポニアトフスキ等、歴戦の名将に率いられた軍勢は45万を数えた。この中には、フランス兵だけでなく、ドイツ、イタリア、ポーランド、オランダら各国の兵も混じっていた。まさに全ヨーロッパ大陸軍である。
「兵士たちよ。この遠征の成功は、全ヨーロッパの永遠の平和を保証することになるだろう」
皇帝の演説は、兵士たちの「ヴィヴ・ランペルール!(皇帝万歳)」の歓声につつまれた。1812年6月6日、グラン・ダルメはモスクワ目指して進撃を開始した。
遠いロシアの平原には、季節はずれの寒波が訪れていた。
<Ⅷ グラン・ダルメかく戦えり>
死闘! マレンゴ会戦 1800.6.15
前哨戦のモンテベロ会戦に勝利したナポレオンは、前衛のヴィクトール軍9千をミラノの南西、マレンゴに進出させる。14日朝、メラス将軍率いるオーストリア軍主力と戦闘に入った。ランヌとケレルマンの部隊が戦場に到着、戦闘は熾烈をきわめる。しかし、25門対250門という大砲の差はいかんともしがたく、フランス軍はジリジリと後退をはじめる。
ナポレオン自ら近衛兵を率いて最前線に出て兵をはげます。「しっかりするんだ。まもなく、援軍が到着するから、それまでの辛抱だぞ」彼自身、親友ドゼー将軍の来援を今や遅しと東南の空を見つめた。そうしている間にも戦局は悪化する。後退につぐ後退の中で、幕僚たちは不安げなまなざしで、退却を訴える。一方、マレンゴを完全に掌握したオーストリア軍のメラスは勝利を確信、ウィーンに戦勝報告をはじめた。
そのとき、ドゼーが戦場に到着、先頭に立って突撃する。次の瞬間、ドゼーは弾丸を胸にうけ倒れるが、その姿に勇気づけられた他の部隊は反撃に転じた。横腹をみせた敵に、ケレルマンは独断で突撃、オーストリア軍は耐え切れず、敗走した。
親友を失ったナポレオンにとって、苦い勝利となった。
圧倒! アウステルリッツ 1805.12.2
仏、露、墺三国の皇帝が一堂に会したこの戦いは三帝会戦と呼ばれ、軍事的天才ナポレオン絶頂期の一戦として有名である。当初、5万5千対9万3千と、数で不利なナポレオンは外交交渉で時間を稼ぎ、ベルナドットとダヴーの到着を待つ。対するロシアの老将クトゥーゾフは決戦に乗り気でなかった。
けれども、中央のプラッツェン高地はガラ空き、ウィーンへの退却路を守る右翼は、スルトの一軍のみというフランス軍の布陣をみて、組み易しと思ったか、ビグソーデン軍4万5千をフランス軍右翼に向け、攻撃を仕掛ける。しかし、これはナポレオンの罠だった。スルト軍の後ろにはダヴー率いる予備軍が控えていたのである。思ったよりしぶといフランス軍右翼に業を煮やしたアレクサンドルは、中央のクトゥーゾフに加勢を命令、やむなく山を下るクトゥーゾフに、ミュラ、ランヌの軍が突撃、連合軍は崩れはじめる。クトゥーゾフは近衛部隊を投入、防戦につとめるが、ナポレオン自ら率いた近衛兵に蹴散らされる。連合軍は戦死1万5千、捕虜2万、大砲200門、軍旗40旒という大損害を出し退却した。プラッツェン高地には戴冠一周年の勝利を祝う「ヴィヴ・ランペルール!」の歓声がこだました。
決戦! ワーテルロー 1815.6.18
不屈の闘志でエルバ島を脱出し、皇帝に返り咲いたナポレオンの前には70万の連合軍が立ちはだかった。フランス軍は20万。そこでナポレオンは、宿敵であるウェリントンのイギリス軍とブリュヒャーのプロイセン軍に目をむけた。これを叩いて連合軍の士気をくじこうという作戦である。緒戦でブリュヒャーを破ったナポレオンは、グルーシーの3万3千に追撃を命じると、7万2千の兵力でウェリントン6万8千に決戦を挑んだ。
前夜からの豪雨で砲兵を活用できず、戦局は進展しない。ナポレオンは中央のラ・エ・サンテを攻撃目標とし、ネイの下に騎兵1万を集結させる。ネイはそれを突撃命令と誤解し、歩兵・砲兵の援護なしで突撃を敢行、フランス軍は苦戦に陥る。ナポレオンは援軍要請の伝令をグルーシーに送る。勇戦するフランス軍はラ・エ・サンテを占領するも、攻勢は限界にきていた。決定的な勝利を得る為に、ナポレオンは最後の予備軍の近衛兵の先頭に立って突撃し、雌雄を決せんとした。そのとき、東から戦場に駆けつける一軍があった。ナポレオンはグルーシーの援軍と信じた。が、それはブリュヒャーのプロイセン軍だった。
近衛兵は降伏を拒んで全滅、ナポレオンは敗れた。
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ナポレオン 不世出の軍事的天才。祖国の危機を数々の戦勝で救い、皇帝までのぼりつめる。しかし、その天才を恐れた各国は結託し、勝てば勝つほど、逆に窮地に陥ったのだった。ヨーロッパ史上最大の栄光と、不運な宿命をもつ男であった。 |
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ベルティエ アメリカ独立戦争に参加した経験をもつ古参の軍人。ナポレオンの下で参謀長官を務め、地味ながら数々の勝利に貢献。百日天下にノイローゼで自殺。もし、ワーテルローに彼がいれば、勝敗は違っていたものになっていたといわれている。 |
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マッセナ 勇猛さではネイに劣らず、タフで粘り強く、ピンチにも強い頼りになる男。リヴォリの戦いでの偉功によりリヴォリ公、のち、エスリンク伯。しかし、スペイン戦役では、配下の将軍を統率できず、ウェリントンに敗れた。 |
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バラス 腐敗政治の象徴的人物。1795年のクーデターで、王党派をナポレオンに鎮圧させ総裁となるが、ブリュメールの政変で、失脚。1810年に国外追放。社交界の例にもれず派手な女好き。結婚前のジョゼフィーヌを愛人にしていた。 |
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タレイラン 元は坊主で、革命政府、ナポレオン政府のもとで、外相を歴任、買収されては機密をもらす、無節操の代名詞。ウィーン会議でも、巧妙に立ち振舞い、各国代表を煙にまき、フランスの威信を確保。片足が不自由だった。 |
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スルト マッセナの下で脚光を浴び、1804年元帥府に列せられる。ものに動じない冷静な性格で、ナポレオンの主な戦いには全て参加している。百日天下で参謀総長。ナポレオン失脚後も、陸相、首相を歴任した。 |
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ジョゼフィーヌ 5歳年上の姉さん女房。パリの人士から人気があった。ナポレオンがエルバ島に流された後、マルメゾンで、ひそやかに生涯を閉じた。ワーテルローで敗れた後、ナポレオンはここで日々を過ごし、彼女をしのんだという。 |
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フーシェ 変わり身の早さが身上の、陰謀好きの灰色高官。情報収集に長じ、革命政府、第一帝政、王政復古に百日天下、と警察大臣の座を守り、ワーテルローの敗戦後、さっさとナポレオン追い出しを画策したが、後、国外追放。 |
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ネルソン イギリス海軍の至宝といわれた名提督。片目片足の戦傷は歴戦の強者の証明である。トラファルガル海戦で、フランス旗艦に突っ込み、勝利を得るが、自身は胸に敵弾を受け戦死。ナポレオンの野望をくじいた男である。 |
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ミュラ 早くからナポレオンと知り合った生粋の軍人。騎兵を率いたら右に出る者はなく、彼の騎兵の突撃と中央突破によって数々の勝利がもたらされた。ナポレオンの妹と結婚、ナポリ王になるが、ワーテルローの後、銃殺。 |
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ブリュヒャー 7年戦争を経験したプロイセンの勇将で、不屈の闘志の持ち主。ナポレオンと戦う度に負け続けたが、決してくじけず、最後のワーテルローで初めて勝利した。ウィーン会議では、ナポレオンの銃殺を強固に主張した。 |
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ランヌ ロディの戦いの時から、ミュラとは宿命のライバルだった名司令官。勇猛で、ナポレオンの下で戦功をかさね、元帥に昇進したが、アスペルン会戦で重傷を負い、戦死。ナポレオンは血まみれの体にとりすがり泣き伏したという。 |
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メッテルニヒ 革命嫌いのオーストリア外相。軍事力が低迷したオーストリアを、口先三寸の外交術で切りまわし、国威を確保する。ウィーン会議では議長として、会議を牛耳った。ナポレオン戦争後、宰相となった。 |
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アレクサンドル ロシア皇帝。親仏派の父パーヴェルⅠ世の暗殺後、即位。反仏、というよりも反ナポレオン家で、イギリスと並び対仏大同盟の中核をなす。プロイセン戦役での敗北により、一時フランスに屈したが、再起し勝利を得る。 |
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ケレルマン 偉大な軍人だった元帥の父をもつ、ドイツ系の騎兵将校。マレンゴやアウステルリッツでは先頭に立って突撃、勝利を決定づける活躍をした。ワーテルローでも、ネイの下で大突撃に参加、負傷している。 |
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ドゼー 革命下にナポレオン同様スピード出世をとげ、エジプト遠征でその指揮下に入る。寛容で公正な人柄からエジプト人にも慕れる。マレンゴ会戦に来援し、劣勢を覆すも、敵弾に倒れる。ナポレオンの数少ない親友だった。 |
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クトゥーゾフ ロシアの老将。アウステルリッツでは慎重論を唱えたものの、皇帝アレクサンドルの命令で前進して大敗。ロシア遠征では徹底して交戦を避け、フランス軍を疲労させ、退却に追いこむや、追撃に転じ大きな戦果をあげた。 |
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ダヴー 生粋の軍人で共和主義者。エジプト遠征でナポレオンの知遇を得て、1804年に元帥に昇進。ドイツ戦役で奮戦し、ベルリン一番乗りをはたす。ナポレオンのエルバ島脱出後の百日天下では、陸軍大臣を務めた。 |
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ネイ 1804年に元帥になった歴戦の名将。ロシア撤退戦では殿軍をひきうけ、「勇者の中の勇者」と激賞された。ワーテルローでは1万の騎兵で戦史に残る突撃を敢行した。敗戦後、王党派に銃殺刑に処せられた。 |
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ウェリントン 本名アーサー・ウェズリー。スペイン戦役で、ポルトガル・マドリードを奪回、勇名をはせる。ワーテルローではナポレオンを破り、百日天下に終止符をうつ。沈着冷静な行動と的確な情勢判断が持ち味。後、イギリス首相。 |
・ | 「ナポレオンの戦場」柘植久慶(原書房) |
・ | 「ナポレオン」長塚隆二(読売新聞社) |
・ | 「大戦争図鑑」(立風書房) |
・ | 歴史読本ワールド「フランス革命とナポレオン」(新人物往来社) |
・ | 歴史読本ワールド「ナポレオン」(新人物往来社) |
<(ランペルール 別紙)>
ランペルール戦略地図
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国旗 | 国名 | 支配都市 |
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フランス | 26,27,28,29,30,31 |
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オランダ | 9 |
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バイエルン | 24,25 |
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デンマーク | 6,8,10 |
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トルコ | 20,35,36,39,40 |
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ヴェネツィア | 34 |
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ナポリ | 38 |
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ポルトガル | 42 |
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スウェーデン | 7 |
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スペイン | 41,44,45,46 |
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プロイセン | 11,12,13 |
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ロシア | 14,15,16,17,18 |
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オーストリア | 19,21,22,23,32,33 |
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イギリス | 1,2,3,4,5,43 |
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注意:37.ローマは空白都市です。 |
海域名 | 所属都市 |
バルト海 | 7,8,10,13,14 |
北海 | 2,5,6,9,26 |
大西洋 | 1,3,4,27,29,41,42 |
地中海 | 31,34,38,39,40,43,46 |
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月 | 金の出入 | 食糧の増減 | 物資の増減 | 事件等 |
1 | 直接税徴収 ・人口に比例 |
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2 | ストライキ ・物資製造力半減 ・間接税半減 | |||
3 | 間接税徴収 ・商業力に比例 |
住民食糧供給 ・人口に比例 ・供給度で調節 |
物資製造・支給 ・製造は工業力に比例 ・支給は供給度で調節 |
内乱 コレラ |
4 | 軍事給与支払 ・軍人1人につき金5 船舶維持費支出 ・船1につき金5 |
兵士食糧支給 ・兵士数の約1/2 |
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5 | 物資国庫納入 ・補給都市のみ |
ストライキ ・物資製造力半減 ・間接税半減 軍人離反 | ||
6 | 間接税徴収 ・商業力に比例 |
住民食糧供給 ・人口に比例 ・供給度で調節 |
物資製造・支給 ・製造は工業力に比例 ・支給は供給度で調節 |
内乱 コレラ ペスト 冷害 |
7 | 冷害 | |||
8 | ストライキ ・物資製造力半減 ・間接税半減 冷害 | |||
9 | 間接税徴収 ・商業力に比例 |
食糧収穫 ・農業力に比例 住民食糧供給 ・人口に比例 ・供給度で調節 |
物資製造・支給 ・製造は工業力に比例 ・支給は供給度で調節 |
内乱 ペスト 豊作 ・食糧収穫量増大 凶作 ・食糧収穫量半減 |
10 | 軍事給与支払 ・軍人1人につき金5 船舶維持費支出 ・船1につき金5 |
兵士食糧支給 ・兵士数の約1/2 |
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11 | 食糧国庫納入 ・補給都市のみ |
物資国庫納入 ・補給都市のみ |
ストライキ ・物資製造力半減 ・間接税半減 軍人離反 | |
12 | 間接税徴収 ・商業力に比例 |
住民食糧支給 ・人口に比例 ・供給度で調節 |
物資製造・支給 ・製造は工業力に比例 ・支給は供給度で調節 |
内乱 ペスト |